院長のコラム

当院は開院20周年を迎えました

【アズマ耳鼻咽喉科・アレルギー科 20周年のごあいさつ】

この度、アズマ耳鼻咽喉科・アレルギー科は、おかげさまで開院20周年を迎えることができました。地域の皆さま、そして共に歩んできたスタッフに、心より感謝申し上げます。

20年前、4月の桜はきっと美しく咲いていたはずですが、私はその記憶すらないほど不安な気持ちでいっぱいでした。開業前夜に看板を見上げながら、「本当に開業して大丈夫だろうか」「明日、患者様は来てくださるだろうか」と考えていたことを、今でも鮮明に覚えています。

私が耳鼻咽喉科医を志したのは、実家が補聴器販売業を営んでおり、幼い頃から難聴でお困りの方々を身近に見て育ったことが大きなきっかけです。世界では耳鼻科医が補聴器を処方することが一般的であり、いずれ日本もそうなると確信して、迷うことなく耳鼻咽喉科の道へ進みました。

医師3年目には、まだ補聴器適合の保険点数も存在しなかった時代に、全国的にも非常に早い段階で補聴器外来を立ち上げ、耳鼻科医・ST・看護師・認定補聴器技能者によるチームアプローチを実践しました。医師として30年が経った今でも、その初心は変わっていません。

専門医取得後は高知に戻り、大学病院勤務を経て大学院へ進学。その頃、患者数の多いアレルギー疾患に対して耳鼻科のみならず内科や小児科などでも専門的に診る体制が整っていない現状を目の当たりにし、開業後はアレルギー専門医として地域のニーズに応えようと決意しました。

2005年4月6日、34歳でアズマ耳鼻咽喉科・アレルギー科を開業。当初は知名度もなく、患者様もほとんどが一般耳鼻咽喉科のご相談でしたが、徐々にアレルギー疾患や難聴でお困りの方が増え、10年目には耳鼻咽喉科とアレルギー科の割合が半々になり、補聴器外来も大きな柱となりました。

2020年からの新型コロナウイルスの流行は、当院にとっても大きな転機となりました。耳鼻咽喉科・アレルギー科という専門分野にとどまらず、「かかりつけ医」としてより広い医療ニーズに応える体制へと進化。語りきれないほどの困難もありましたが、スタッフと力を合わせ、共に乗り越えることができました。
またこの時期は、医療のIT化が全国的に加速した時期でもあり、当院も時代の変化に即して診療体制をアップデートしてまいりました。

「アナログ耳鼻科」からはじまり、「アナログ耳鼻科アレルギー科」へ、そして「デジタル耳鼻科・アレルギー科・かかりつけ医」へ。これまでの20年間、常に時代とともに歩み、地域の皆さまに必要とされる医療の提供を目指して成長を重ねてまいりました。

こうして今日を迎えられたのは、理解と協力を惜しまなかったスタッフの皆さん、そして信頼して通ってくださる患者様、地域の皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。

これからも初心を忘れず、スタッフとともにチーム医療の力で地域の皆さまに信頼される医療機関であり続けたいと思っております。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

アズマ耳鼻咽喉科・アレルギー科
院長 東 祐史

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