
当院での取り組み
当院ではAMR対策の一環として、
マクロライド系抗菌薬の長期処方を避け、適切な抗菌薬を選んで処方 するよう努めています。
その結果、抗菌薬処方の内訳に大きな変化がありました。
- 2023年:マクロライド系が処方の大半を占めていました
- 2024年:広域ペニシリン系への移行が進みました
- 2025年:マクロライド系はさらに減少し、広域ペニシリン系やフルオロキノロン系の比率が増えています
このように、当院では 薬剤耐性の拡大を防ぐための抗菌薬の適正使用 を継続して実践しています。

薬剤耐性(AMR)とは?
「AMR(Antimicrobial Resistance)」とは、抗菌薬や抗ウイルス薬が効きにくくなる、または効かなくなる現象のことを指します。
耐性を持つ細菌やウイルスが増えると、感染症の治療が難しくなり、重症化や死亡のリスクが高まります。
特に、乳幼児・妊婦・高齢者など免疫力の弱い方は注意が必要です。
AMRの拡大を防ぐためには、抗菌薬を必要なときに適切に使用すること が重要です。
マクロライド系抗菌薬の課題と広域ペニシリン系の特徴
長く気道感染症などで使われてきた「マクロライド系抗菌薬」は、耐性菌(特に肺炎球菌)を増やしやすいことが分かっています。
日本は世界的にもマクロライドの使用率が高く、耐性菌の増加が課題とされています。
一方、「広域ペニシリン系抗菌薬」は、マクロライドに比べて耐性菌を生みにくいとされており、適切な使用が推奨されています。

抗菌薬について正しく知っておきたいこと
皆さんは「抗菌薬(抗生物質)」について、どのくらいご存知でしょうか?
風邪をひいたときや熱が出たときに「抗菌薬を飲めば早く治る」と思われている方も少なくありません。
しかし、それは大きな誤解です。
抗菌薬に関する4つの事実
- 抗菌薬は 細菌による感染症を治す薬 です
- 熱を下げる薬ではありません
- 風邪やインフルエンザ(ウイルス感染)には効きません
- 不適切に使うと 副作用や薬剤耐性菌(AMR)が増えるおそれ があります