



ヒアリングフレイルをご存じですか?
〜聞こえの低下は心と身体のフレイルにつながります〜
近年、「ヒアリングフレイル(hearing frailty)」という言葉が注目されています。
これは 加齢によって聴覚機能が衰え、その影響が心身の活力の低下につながってしまう状態 のことを指します。
「最近、会話が聞き取りにくい」
「テレビの音量が以前より大きくなった」
こうした小さな変化が、実は心や生活の質に大きな影響を与えることが分かってきました。
この記事では、ヒアリングフレイルの特徴やリスク、そして気づいたときにどうしたら良いのかを分かりやすく解説します。
ヒアリングフレイルとは?
- ヒアリング(Hearing) …「聞き取る機能」
- フレイル(Frailty) …「心身の活力が弱った状態」
つまりヒアリングフレイルとは、
聴力の低下が心や身体の活力低下を引き起こしてしまう状態 のことです。
加齢による聴覚機能の衰えは誰にでも起こる自然な変化ですが、放置することで、生活の質だけでなく、認知機能や心の健康にも影響が及ぶことが指摘されています。
ヒアリングフレイルの特徴とリスク
ヒアリングフレイルが進むと、次のような変化が起こりやすくなります。
● 社会参加が減りやすくなる
聞き取りにくさから会話がうまくいかず、人との交流が減ってしまうことがあります。
● 誤解されやすい
聞き返しが増える、表情が暗くなる、反応が遅れるなどで
周囲から「元気がない」「認知症が始まった?」と誤解されてしまうことも。
● 心身機能のさらなる低下につながる
放置すると、
- 心の活力の低下
- うつ状態
- 認知機能の低下
- 要介護状態への移行
などのリスクが高まることがわかっています。
こんな症状はありませんか?
ヒアリングフレイルのサイン
日常の中で、次のような変化に心当たりはありませんか?
- 話しかけても以前より反応が遅くなった
- 外出や人と会うことが面倒になった
- 家に閉じこもることが増えた
- 昔より怒りっぽくなった
- 会話が以前より難しくなった
- 大好きだったテレビを急に見なくなった
これらは、聞こえの変化が原因で心身の活力が低下しているサイン かもしれません。
ヒアリングフレイルを放置すると…
- 心の活力が低下
- 認知症の発症リスク上昇
- 孤立感の増加
- 意欲の低下
など、生活全体に大きな影響が出る可能性があります。
しかし、早めに対応すれば進行を防いだり、改善が期待できるケースも多くあります。
聞こえの変化を感じたら、ぜひご相談ください
聞こえの低下は、自分では気づきにくいものです。
「最近ちょっと聞こえづらい?」と思ったら、まずはお気軽にご相談ください。
当院では、
- 聴力検査
- 補聴器のご相談
- 日常生活での聞こえのサポート
など、一人ひとりに合わせたケアをご提供しています。
聞こえの改善は、生活の質の向上につながります。
ヒアリングフレイルが気になる方、家族の聞こえが心配な方も、どうぞご相談ください。
