感染症

今年はインフルエンザワクチン接種をした方がよいかどうか?

さて、今回はインフルエンザ感染症についてですが、例年11月下旬~12月上旬に流行が始まり、翌年の1月~2月ごろピークを迎え、春先に落ち着いていきます。
飛沫感染で感染力が強いため、流行が始まると短期間で感染が拡大し、普通の風邪と異なり、インフルエンザは重症化することがあります。特に小児ではまれに急性脳症を、高齢や免疫力の低下している方では二次性の肺炎を合併します。

症状は、38度以上の発熱・頭痛・全身のだるさが急に現れるため、インフルエンザにかかると新型コロナ感染症との鑑別が必要となり、現状、周囲を含めて複雑な状況が続くきっかけになりかねません。

新型コロナ同様インフルエンザワクチンは、発症予防効果と重症化を抑える効果があります。また、インフルエンザワクチンの接種率が上がるとその流行が抑えられます。よって、今年は普段より積極的にインフルエンザワクチン接種をおすすめいたします。

ワクチンの効果は接種して2週間くらいから効果が表れるため、接種時期に関しては遅くとも12月中旬までにはワクチン接種を終えることが望ましいです(インフルワクチンによる免疫の持続効果は5~6か月くらいと言われています)。接種に関してですが、新型コロナワクチンとインフルワクチンは現時点では同時接種できません。お互い片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。

新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスが同時に感染することがあるかについてですが、ウイルスである以上同時感染は起こりえます。既に、日本でも外国からの旅行者で空港の検疫での報告がありますし、症例が少ないのでまだはっきりわかっていませんが、重症化のリスクも高くなるようです。

やはり、現時点では新型コロナワクチンもインフルエンザワクチンも積極的に接種し、両感染症が流行しにくい環境を作りたいところです。

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